JALBAS様の小説

母娘螺旋
-Part2-

 あの悪夢の様な一日から、既に3ヶ月が過ぎていた。束紗もゆうかも、あの悪夢を少し忘れ掛けていた。
そんなある日、束紗がいつもの様に買い物から帰って来ると、ドアの鍵が開いていた。
(あら?もうゆうかが帰って来てるのかしら?) 束紗は家に入り、台所へ行って荷物を降ろす。
「ゆうか?帰ってるの?」
束紗は居間の方へ入って行く、そして、驚きの声を上げる。
「ゆ..ゆうかっ?!」
そこには、娘のゆうかが厳しく後ろ手に縛り上げられ、猿轡を噛まされてソファーに座らされていた。縄は、胸の上下、膝、足首にも厳しく掛けられていた。そして、何より束紗が驚いたのはゆうかの格好であった。ゆうかは、この間連縛された時に束紗が着せられていた、彼女の学生時代の体操服とブルマを着て縛られていたのである。束紗には少し小さかった体操服とブルマも、ゆうかにはピッタリだった。
(な..どうして?あの服は、あの後捨てた筈なのに....)
「むふううんっ!むーっ!むーっ!」
束紗の姿を見たゆうかは、縛られた体をよじり、懸命に助けを求めて来る。可哀相に、既に目は涙で潤んでいた。束紗は直ぐに駆け寄ってあげたかったが、できなかった。ゆうかの横には、濃い紫のスーツにピンクのネクタイ、スーツと同じ色の帽子を被った怪盗BBが座っていたからである。
「お帰りなさい、束紗さん。お待ちしていました。」
「あ..あなたはあの時の...どうしてまた娘を?...ゆうかを離して下さい。」
「そうですねえ....今から私とゲームを行って、あなたが勝ったら娘さんの縄を解いてあげましょう。」
「げ..ゲーム?...いったい、何をすればいいんですか?」
「その前に、まずお召し替えをお願いします。今日は、私が用意したこの衣装に着替えてください。」
そう言って、BBは黒いバックを束紗の前に差し出す。束紗は、おずおずとバックを受け取り、屈み込んでそのチャックを開ける。
「こ...これは?」
束紗は、バックの中身を見てまた驚く。
「こ...こんな...許して下さい!こんな..娘の前でこんな格好は....」
「言う事を聞いて頂けないのでは、娘さんをお返しする事はできませんが、それでも宜しいですか?」
束紗は、両手をその場についてうな垂れてしまう。とても、こんな恥ずかしい格好はできない。しかし、やらなければ娘が何をされるか分からない。仕方なく、束紗はバックを持って立ちあがり、部屋を出ていこうとする。
「おっと、着替えはここで行ってください。妙なまねをされては困りますからね。」
一瞬躊躇した束紗だが、娘を人質に取られているので逆らう事はできない。仕方なくバックを置き、着替えを始める。今着ている服を脱ぎ、バックの中に入っている服に着替える。恥ずかしい為、ゆうかやBBには背中を向けている。
「むふうううんっ!むんっ!むむむむむんっ!」
束紗の格好を見たゆうかは、驚きの声を上げる。それは、黒いレザー地のナース服だった。腕はノースリーブで超ミニスカート。ナース帽が無ければ、唯のボンデージスーツともとれるような服だった。束紗は、ゆっくりとゆうか達の方を向き直る。しかし、恥ずかしくて顔を上げる事はできなかった。
「き..着替えました...今度は、何をすればいいんですか?」
「では、両手を後ろに回して、背中の高い位置で組んで下さい。」 「は...はい.....」
束紗は、両手を後ろに回し、背中の高い位置で組む。軽い痛みが、束紗に体を走る。
「あん!...い..言われた通りにしました....」
「宜しい。では、そのまま動かないで下さい。今から、私があなたにいろいろといたずらをします。でも、あなたは後ろ手を解いてはいけません!15分間、後ろ手のままで我慢できたらあなたの勝ちです。娘さんもお返しし、私は何もせず帰ります。もし、後ろ手を解いてしまったらあなたの負けです。その時は、娘さん共々罰を受けて頂きます。」
「そ...そんな....」
反論しかけて、束紗は口を止めた。どの道、言う通りにするしか無いのである。それに、BBがゆうかから離れれば、反撃のチャンスが見出せるかもしれない。が、束紗の淡い希望は、BBの次の言葉で無残にも砕かれてしまった。
「あ..もうひとつ言っておきます。ゲームの途中で、良からぬ事は考えない様に!もし、私が夜までに帰らなければ、この間の写真とイラストが、インターネットを通じて全国にばらまかれる事になっているんです。」
もう、束紗はBBの言いなりになるしかなかった。あんな写真をばらまかれたら、自分もゆうかも、とても恥ずかしくて一歩も外へ出られなくなってしまう。そして、夫のひろしにも知られてしまうのだ。それだけはどうしても避けたかった。
「それでは始めます。いいですね!」
「は..はい....」
「むううんっ!んんんっ!うんっ!むうんっ!」
束紗は、観念してうな垂れてしまう。ゆうかは、さかんにもがき、くぐもった叫びを続けている。 BBは束紗の目の前に立ち、彼女の胸を揉み始める。
「はああんっ!...あん!あんっ!」
束紗は感じて、悶え始める。後ろ手が少し緩んでしまうが、はっとして、直ぐに元に戻す。BBは、徐々に力を入れて、束紗の胸をもみ続ける。
「はんっ!あはあああああんっ!...あっ...あああんっ!」
激しく体をくねらせ、悶え喘ぐ束紗。それでも、後ろ手を解いてはいけないと、背中で組む手に懸命に力を入れる。
(ああん!つい手を離してしまいそう...でも、何とか耐えなくっちゃっ!あたしがここで負けたら、ゆうかまでひどい目に合わされちゃうわ...あんっ!)
このままゲームに勝っても、BBが約束を守ってくれるという保証は無い。しかし、今の束紗には、その事にすがる他は術が無かった。BBの責めは、更に激しさを増していく。
「あはあああんっ!...あん!あああんっ!」
束紗は激しく悶え喘ぎながらも、必死に後ろ手のままでがんばる。ようやく5分が過ぎた頃、BBの手が、徐々に下に下がり始める。
「あっ!...そ...そこは....」
BBの手が、束紗の大事なところに掛かる。
「はああああああああああんっ!」
あまりの刺激に、束紗の手が少し下に下がる。
「おや?手が下に下がってきましたよ。」
「あん!だめっ!」
束紗は、直ぐに後ろ手を高く上げ直す。そのタイミングを狙って、BBは束紗大事なところを激しく刺激する。
「あはああああああんっ!あん!はあああああああああああんっ!」
自分で両手を高く締め上げた痛み、BBにより与えられた強烈な刺激、二つの責めが重なったため、束紗は耐えきれずその場に倒れ込んでしまう。当然、後ろ手も解いてしまっている。
「おやおや、もうおしまいですか?10分ももちませんでしたね.....では、罰を与えなければ。」
BBは縄を取りだし、倒れている束紗の両手を背中の高い位置までねじ上げ、縛り始める。
「はあああんっ!...お..お願いです!あ..あたしはどんな罰でも受けますから...娘は..娘のゆうかは助けて下さい!」
「そうはいきません。ゲームに負けたら、娘さん共々罰を受けて頂くルールですからね。娘さんにも、しっかりと罰を受けて頂きます。」
「そんな...ああんっ!」
BBは、束紗の胸の上下にも縄を掛け、後ろ手の手首に厳しく縛り付ける。そして、膝と足首も厳しく縛り上げて行く。その時、束紗は不意に横を向いてはっとする。部屋の隅に、三脚に固定されたビデオカメラが設置されているのだ。赤いランプが光っているので、今までの行為は全て録画されていたのだ。
「な..何ですか?あのビデオカメラは?.....」
「ああ、今回は写真やイラストだけでなく、ビデオも撮影して欲しいとの依頼が.....」
そこまで言い掛けて、BBははっとして手で口を塞ぐ。
「依頼?!...あなた、誰かに依頼されてこの様な事をしていたんですか?」
「いやあ....つい口を滑らせてしまいました....その通りです。これが私の仕事でして、クライアントの要求に合わせて女性を縛り上げ、イラストを描いたり写真を撮ったりしてるんです。あんまりいばれた仕事では無いですがね......」
「だ...誰が?いったい誰が、こんな事を依頼したんですか?」
「それは言えません。私の信用問題に関わりますんで....少しお喋りが過ぎましたね。余計な事を喋ってしまわない様、あなたにも少し黙っていてもらいますね。」
「な...むむっ!むむむむむんっ!」
BBは、束紗の口にガーゼを押し込み、その上から厳しく猿轡を掛けてしまった。
「さて、ではお仕置の準備に取掛かりますか?」

「むふうううううんっ!むん!むふんっ!」
「むーっ!むむむむむんっ!むんっ!ふうんっ!」
束紗とゆうかは、お互い向かい合って立って、さかんに悶え喘いでいた。束紗は黒いレザー地の、ノースリーブでミニのナース服で、ゆうかは束紗の学生時代の体操服とブルマで、厳しく後ろ手で高手小手に縛り上げられている。胸、膝、足首も厳しく縛り上げらられ、股にはこぶ付きの縄が掛けられている。その股縄は天井から下げた滑車を通して、相手の股縄と繋がっていた。二人が、揃って目一杯つま先立ちをして、やっと届くくらいの長さに設定されているため、かかとを付くと強烈に股縄が引かれてしまう。二人が近づけば緩くなるのだが、二人共後ろ手の縄を背中の壁に繋がれってしまっているため、それ以上前に出る事ができない。懸命に、つま先立ちを続け様とするが、そのままでずっと居られる訳も無く、時々かかとを付いてしまう。その度に、股縄が激しく引っ張られれ、強烈な刺激が束紗とゆうかを襲うのであった。
「むふんっ!むーっ!むーっ!」 「んんっ!んふうんっ!むん!むんっ!」
束紗もゆうかも、ひどく感じてしまい立っているのでさえつらかった。しかし、倒れる事はできない。それが、更に束紗達を苦しめていた。
「むふふんっ!むん!むふっふんっ!(お願い!もう許してっ!)」
さかんにBBに許しを乞うが、猿轡の為言葉にならない。しかし、BBには何を言っているのかは、おそらく伝わっているだろう。だが、それでBBが許してくれるはずも無かった。
「むふうふううんっ!(お母さあん!)」
「むーふふんっ!(ゆうかちゃんっ!)」
束紗もゆうかも、どうする事もできなかった。ひたすら引っ張られる股縄の刺激に耐え、厳しく後ろ手に縛り上げられた体を捩らせ、悶え喘ぐしかなかった。 このお仕置は、夜になるまで続けられた。夜の7時を過ぎて、ようやく束紗とゆうかは開放されるのであった。

数日後、とある喫茶店内。サングラスを掛けたBBと、ある男が向かい合って座っている。その男は、束紗の夫であり、ゆうかの父であるひろしであった。
「これは、お返しします。」
BBは、例の衣装の入った黒いバックをひろしに手渡す。
「そして、これがお約束のビデオです。」
「ありがとうございます。」
BBの差し出したノンラベルのビデオテープを、ひろしは大事そうに受け取る。
「では、これを.....」
ひろしは、おそらくお金が入っているであろう、分厚い茶封筒を差し出す。BBはそれを受け取り、簡単に中身を確認する。
「確かに...領収書は、また後日お渡しします。」
何と、前回同様、束紗とゆうかを恥ずかしい格好で縛り上げ、その様子をビデオに録画する様に依頼したのは、他ならぬ夫のひろしであった。彼は、束紗が捨てた体操服をこっそり持ちかえり、黒いレザーのナース服まで他所で作らせていたのだ。
束紗もゆうかも、そんな事は知る芳も無かった..........

(おしまい)


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